勉強方法

カウンセリングの勉強方法

1.カウンセリングを受け、クライアント体験をする。

カウンセラーのためのカウンセリング

教育分析とは、精神分析家やカウンセラーになる人が、自分がまず分析やカウンセリングを受けることによって、自分自身でクライアントの体験をすることである。精神分析家を志す人は精神分析家に教育分析を、カウンセラーを目指す人はカウンセラーにカウンセリングを受けることが望ましい。

カウンセリングの1番の勉強方法は、自分自身がカウンセリングを受けることです。
それにつきます。難しいことではありません。ラーメン屋さんを志す人で、ラーメンを食べたことのない人はいないと思います。それと同じように、カウンセラーを目指す人は、ぜひ自分自身がカウンセリングを受けて欲しいと思います。

カウンセリングがどのようなものかわかってないのに、「カウンセリングを勉強したい」とか「カウンセラーになりたい」とか言うのは変な話(少なくとも私はそう思っています)です。ぜひ、カウンセリングを体験していただきたいと思います。
中には、テレビやラジオで見たり聞いたりした相談もどきを、カウンセリングだと思ってらっしゃる方がいます。そういう勘違いをなくすためにも、カウンセリングを受けてみては…と思います。特に、「カウンセラーを目指す方は、必ずカウンセリングを受けて下さい」と、強くお願いしておきたいと思います。

それと、カウンセラーになりたい方の多くは、昔悩んだことがある、もしくは、今も悩みを抱えているという方がほとんどではないでしょうか? 中には、「私は悩んだことなどない。悩む人の気がしれない。悩まないで済む方法を私が教えてあげる」という方(実際に私は、そういう方に会ったことがあります)がいますが、そういう方はごく一部ではないかと思います。

カウンセラーを目指している方の多くは、「昔悩んだことがあるけれど、今は克服している」と言うようですが、実際のところ、ほとんどの方は、そうではないようです。自分の心の奥深くにある傷が、今はかさぶたになっているだけで、いつまた血が滲むかもしれないという状態になっているのではないかと思います。そういう方がカウンセリングをすると、自分自身やクライエントを傷つける可能性が非常に高くなります。それは危険なことですし、そういう事態は、ぜひとも避けねばなりません。

「私は悩みなどないから、カウンセリングを受けろと言われても、どうしたらいいかわからない」と言う方がいますが、そういう方は「カウンセラーになりたいのだが、カウンセリングを学びたいのだが…」というテーマでカウンセリングしてみてはいかがかなと思います。カウンセラーになりたい、カウンセリングを勉強したい、という奇特な方は、きっとそれなりに、理由というか動機がある筈です。それをテーマにカウンセリングすればよいのではないかと思います。そうすれば、カウンセリングというものがどういうものかわかる筈ですし、クライエントの辛さ苦しさ(実際、クライエントにとっても、カウンセリングは非常に苦しいものです。)も理解できる筈です。

カウンセリングは、自分自身が唯一の道具です。 いったんカウンセリング始まってしまえば、地位も学歴も年齢も性別も全然関係なくなってしまいます。頼るべきは、裸の自分自身だけです。それならば、自分という道具の性能を、事細かく知っておいた方がうんといいのではないでしょうか。自分はどんなことを言われると快く思い、どんなことを言われると不快に思い、どんな話が得意でどんな話が苦手なのか、自分自身で出来る限り理解しておきたいものです。私は、「カウンセリンラーになりたい」「カウンセリングの勉強をしたい」という人に、実に大勢会ったことがありますが、ほとんどの方は皆、本人が気付いていないだけで、りっぱなクライエント予備軍でした。

次に、「カウンセリングを受けたいのだが、どこに行ったらいいのか?」というご質問に答えます。さて一体、どこに行ったら、カウンセラーに会えるのでしょう?
病気でないあなたは、やはり病院に行くべきではありません。医者は、カウンセラーではありませんし、医者がそんなに暇でないことは、あなたも知っている筈です。 また、行政で行っているのは、相談であってカウンセリングではありません。(皆様から寄せられた質問) やはり、有料のカウンセリングルームに行くべきです。 カウンセリングルームであれば、クライエントを選んだり、「そのような相談は、うちでは扱ってはいません」は言いません。
では実際、どこのカウンセリングルームに行くべきでしょうか?

これは非常に難しい問題です。大きく宣伝しているところが確実であるとは限りません。(むしろ、その逆であることも大いに考えられます) 出来れば、口コミ…。でもそのような情報は、なかなか入ってこないですよね。講演会に出かけてみて、「この人なら…」と思えるカウンセラーに相談する、という手もあります。 カウンセラーが書いた本を読んでみて、「私となかなか気が合いそうだ」と思える人の所へ行ってみる。いずれも、近くにそういう人がいればいいのですが…。

世の中に、カウンセラーという資格(国家資格)は、現在のところ(たぶん未来もそうですが…)ありません。あるのは、民間団体が発行している資格だけです。けれど、臨床心理士の資格を持っている人であれば、一定の水準以上の人であることは間違いないので、大外れする確率はかなり少なく、「どのような人の所へいばいいのか」と問われれば、やはり「臨床心理士の資格を持っている人の所へ行かれてみてはいかがでしょうか」と言いたいと思います。

ただ、こう言ってしまうと何ですが…、ラーメン屋さんでも、何の情報もなく、いきなり美味しいラーメン屋さんに出会えるのは至難の業であるように、カウンセリングルームでも、いきなり自分と波長の合うカウンセラーに出会えるのは、やはり難しいかなあと思います。
それでも、プロを目指すか否かは別にしても、「カウンセリングって何?」と思ってらっしゃる方には、ぜひカウンセリングを受けることをお勧めします。 何故なら、それが1番の勉強方法だからです。

(上記の文章は、2001年の春に書きました)

2002年の夏頃からポツポツと、カウンセラーの方のカウンセリング(いわゆる教育分析)をしたり、経験の浅いカウンセラーの方のスーパーバイザーを引き受けるようになりました。最初の頃は、「自分がそんなことをやるのは、大変おこがましいのではないか」と思っていたのですが、この業界に長くいて、世の中のほとんどのカウンセラーが、臨床経験のないペーパーカウンセラーであり、カウンセリング講座の講師の先生でさえ、数百件(もっと少ない人は数十回、0回の人も存在します)程度の臨床経験しか持ってないことを知るようになると、「自分がやってもいいかなあ」と思うようになりました。

私には誇れるような経歴はありませんが、数千回の臨床経験があります。それもこれも、クライエントの方々から信頼されているからこその歴史であり、最近では、もうそろそろ、ちょっと大きめの声で、「私が教育分析をして差し上げましょう」「私があなたのスーパーバイザーになってあげましょう」と言ってもいいかなと思う次第です。
現在、私は、数名(10名に届かない程度の数)のカウンセラーの方のスーパーバイザーを継続的にやっており、今まで教育分析をしたことも、数十回(百回には手が届かないかと思います)ございます。もしも、ご依頼があれば、喜んでお引き受けしたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。申込み方法ですが、通常の面談カウンセリングの要領でお願い申し上げます。

(上記の文章は、2004年の暮れに書き足しました)

2.カウンセリングの理論を学ぶ

理論はある程度、独学が効きます。
けれど、それでは、独りよがりになったり勘違いしたまま推し進めていく恐れが生じますので、やはりできることならば、どこかでしっかりとした機関で学んでいただきたいと思います。 勉強は、書物が中心になります。心理学の本、精神医学の本、カウンセリングの本、を片っ端から読んで下さい。

本を読むのが嫌いな人が理論を学ぼうと思うと、かなり無理が生じるのではないかと思います。 カウンセリングにいらっしゃる方、例えば不登校で悩んでいらっしゃる方は、時に、不登校関係の本を数十冊読んでいたりします。相談を受けるカウンセラーが数冊しか読んでいないようでは、大変恥ずかしいのではないでしょうか。もちろん、本が全てではありません。けれど、たくさんの本を読むということは、勉強する上で、やはり欠かせないことです。
基礎的な本(心理学・精神医学・カウンセリングの理論)を読んだら、次に、たくさんの事例集を読 んでいただきたいと思います。事例を呼べば、「こんなクライエントもいるんだ」「クライエントはこう いう経緯を経て悪くなり、こういう経緯を経てよくなるんだ」ということが理解できるようになります。

実際は、クライエントの方は、人それぞれ千差万別ですが、多くの事例を知っていれば、新しいクライエントに会っても焦らなくなります。それは、カウンセラーにとって、大きな財産です。

他に、哲学書や文学書にもぜひ触れていただきたいと思います。そうすれば、カウンセリングに深みというものが生じるのではないかと思います。いくつか本を紹介します。 カウンセリングの勉強を志す人には、ぜひとも読んでいただきたい本ばかりです。

誰にも教えたくない真にカウンセラーとしての能力が高まるお奨め本
創元社の「カウンセラーのための104冊」という本を真似て作ってみました。

私は、この情報には数十万円の価値があると信じています。
最初に、偏った情報に触れてしまったために、あとあと軌道修正するのに大変苦労したカウンセラーをたくさん見てきたという経験から、それは自信を持って言うことが出来ます。

最初の一歩は、極めて重要です。はじめに間違った勉強をし始めてしまうと、変な癖がつき、売れないカウンセラーまっしぐらとなります。

売れないカウンセラーを数多く見てきた私が、いつも強く思うのは、「皆さん、臨床には役に立たない勉強を、随分たくさんしてきてしまったのだなあ…」ということです。
どうぞ、貴方の大切な時間と労力、そしてお金を無駄にしないで下さいね。

① カウンセリングの理論(國分康孝)
精神分析・来談者中心療法・行動療法・心理テスト・交流分析・ゲシュタルト療法・実存主義的アプローチ・論理療法についての理論が、わかりやすい例と共にたくさん紹介されています。カウンセラーなら、ぜひ手元置いておきたい本です。

② カウンセリングの技法(國分康孝)
心理学は、もとはといえば哲学からはじまった学問。よって、思想がなければ、うまくいかなくなるのは当たり前です。著者は、「自分自身の考えをしっかりと持て」と、カウンセラーの卵たちを励ましています。

③ カウンセリングの原理(國分康孝)
カウンセリングとは、クライアントに何をすることなのか? を、非常にわかりやすく説いています。カウンセリングをゼロから学ぶ人にも、学び過ぎて頭でっかちになった人にも、この本はお勧めです。

④河合隼雄のカウンセリング入門(河合隼雄)
河合隼雄によるカウンセリングの実践的入門書。ロールプレイを通じた「聴く」技術の習得を指導。学校・職場・結婚相談など多様な現場での応用方法を実技指導で解説。

⑤ ユング心理学入門(河合隼雄)
心理療法家である著者が、心理療法の実際という視点に基づいて書いている点が素晴らしいです。理論云々の解説だけではないので、セラピストやカウンセラー、それを目指している人の心にもスッと届くようになっています。

⑥ カウンセリングの実際問題(河合隼雄)
カウンセリングとは何か? 人生相談や友人のアドバイスとは違うものである。では、「受容だけしていればいいか?」というと、そう簡単には事は進まない。著者の、生々しい、クライエントとの真剣勝負と感じさせる事例が大変に興味深い。

⑦ カウンセリングの治療ポイント(平井孝男)
心理療法やカウンセリングを行なう上で、セラピストが留意しておくべき最も基本的で重要なチェックポイントを、長年の臨床経験に基づき体系的に網羅しています。

⑧ 心の病いの治療ポイント―事例を通した理解(平井孝男)
心の病いの複雑な治療過程が、ポイント別に、わかりやすく記述されています。逐語録を用いる等、具体的かつ実践的で、治療者はもちろん患者、家族にとっても格好の手引き書です。

⑨ カウンセリング演習(福島脩美)
カウンセリングを学ぶ人々のガイドブックであると共に、この本の演習を通して、自分をクライアントとして、自らカウンセリングを体験することを目標にした書です。

⑩ カウンセリング方法序説(菅野泰蔵)
現場のカウンセラーに必要なのは、カウンセリングが「わかる」ことではなく、カウンセリングが「できる」ことです。簡単なようで難しい、ごく普通の「あたりまえ」のカウンセリングについて解説しています。

⑪ カウンセリングの実技がわかる本〈上巻〉(山本次郎)
主として、カウンセリング講座の受講生のために書かれた本ですが、これからカウンセリングを習いたい人にも、非常に役に立つ知識が豊富に書かれています。

⑫ 心理療法と臨床心理行為(東山紘久)
臨床心理行為の概念設定の必要性や母性社会の問題と超自我・自我理想の崩壊、専門的秘密と守秘義務、クライエントとの出会い、不登校の分類に意味はあるのかなど、心理臨床に関する諸問題を論じた紀要掲載論文がまとめられている本です。

⑬ 思春期・こころの病―その病理を読み解く(吉田脩二)
思春期の精神医療に打ち込んできた著者が、豊富な診療体験をもとに読み解く、思春期のこころの病理。その背景に立ちあらわれるのは、日本人の人間関係、日本の家庭・学校・社会に底深くひそむ日本の病理だ。誰にもわかる言葉で、思春期の精神医学について総合的に叙述した本です。

⑭ 精神療法家の仕事―面接と面接者(成田善弘)
全編にわたり、現場で起こりうる具体的状況に即して、臨床家にとっての面接の重要性や精神療法面接の過程と技法についての著者の臨床的知見が解説されています。また、精神療法家に何が求められているか、面接者自身のメンタル・ヘルス、ライフサイクルにも触れ、職業としての精神療法家の実情を明らかにしている本です。

⑮ 追補 精神科診断面接のコツ(神田橋條治)
面接技術の錬磨にかけた著者の、20余年の自伝的な流れを一つの軸に、臨床経験から創造と検証を重ねて練り上げられた理論的体系を紹介した本です。精神医学・臨床心理・教育分野など面接に関わる人に必読の書です。

⑯ ターミナルケアの場面 (看護とカウンセリング)(吉田哲)
援助者は、不用意な言葉で相手の心を傷つけてしまうことが少なくない。いったいどうすれば援助者は、クライエントに心の行き届いた応対が出来るか?が書かれた本です。

⑰ 事例に学ぶ不登校の子への援助の実際(小林正幸)
担任教師とカウンセラーの関わりの勘所が、不登校のタイプ別、段階別に、具体的に解説されている本です。私(竹内成彦)は、この本に出会わなかったら、長きに渡って、スクールカウンセラーの職を務めることが出来なかったのではないかと思っています。

⑱ 喝采症候群―独断的パラノイア論(木田 恵子)
精神分析の面白さ、奥深さが書かれてある本です。本書を読み進めば、保護者が乳幼児に与える影響の怖さ、素晴らしさが理解できるのではないでしょうか。

⑲ 究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!(竜頭万里子)
自分の性格に疑問を感じたり、人間関係で悩んでいませんか? 血液型や心理テストや占いで、性格というものを誤解していませんか? 私(竹内成彦)が性格学に詳しくなったのは、この著書に出会ったからです。

⑳ 精神医学ハンドブック 第6版―医学・保健・福祉の基礎知識(山下格)
精神医学を学ぶ方に、正に使える一冊です。最新の知識を持ってないと対応が難しい、精神医学という分野で、著者は、的確な情報をわかりやすく書き記しています。

売れている本と名著は違います。
不思議なことに、本当に役に立つ名著は、意外に売れてなかったりもします。
売れる本は、誰が読んでもわかりやすくて面白い本。今、流行っている旬(しゅん)な本。
名著は、専門家などの、読む人が読むと大変ためになる本。いつの時代に読んでもためになる、不変的なことが書かれてある本。

上記に紹介している本は、臨床家を目指すあなたには、どれもこれも、実際に手に取って読んで欲しい、欠かせない本ばかりです。もしもあなたが、カウンセラーを目指すのであれば、最低でも上記の本20冊は、絶対に読んでおいてください。ちなみに私は、心理学・精神医学・カウンセリング関係の本は、1,000冊(100冊ではありません)以上は、読んでいます。

3.カウンセリング技術を習得する。

理論はある程度独学が効きますが、技術を身につけるのは一人ではちょっと無理です。相手が必要となってくるからです。

ロールプレイとエンカウンターはぜひとも体験していただきたいと思います。
順番に説明します。
ロールプレイとは、自分がカウンセラー役もしくはクライエント役になって、皆の前でカ ウンセリングをすることをいいます。カウンセリングのストーリーは、あらかじめ決まっている場合と全然決まっていない場合、その中間の、設定のみある程度決まっている場合があります。15分程度やったら 、その後で、相手役や、それを見ていた観察者(同じ受講生)から意見をもらいます。その時、様々な意見が出ます。「聞く態度がよくなかった」「あの質問は変だった」「表情が硬かった」などなど…。

このロールプレイの実習は、非常に勉強になるのですが、時に大変厳しい批評会になることがあり、傷つきやすい方には、大変な苦痛を伴います。私は、途中で泣き出した人を何人も見たことがありますし、そのまま帰ってしまい、2度とその会に顔を見せなく なってしまった人も知っています。(ですから、ロールプレイを体験しようと思われる方は、先にカウンセリングを受けることをお勧めします。)
ロールプレイは、指導者によってかなり雰囲気が違います。私も、最後まで、ロールプレイは、あまり好きにはなれませんでしたが、やはりこの練習は、避けては通れない重要な勉強方法のひとつです。

さて、そのロールプレイですが、練習が上手いからといって、本番も上手いとは限りません。けれど、練習が下手な人は、やはり本番でも下手なようです。練習とはいえ、ぜひ上手になりたいものです。 また、ロールプレイは、理論と違って、かなりセンスというか素質というか、向き不向きが現れるのではないかと思います。すなわち、下手な人は、なかなか上手にはなれないということです。これは面白いもので、むしろ、勉強ができる人より、出来ない人の方が上手だったりします。すなわち、机に向かって勉強ばかりしていた人は、濃い人間関係を経験したことがないので、相手の言わんとすることが全然理解できなくてロールプレイが非常に下手だったりしますが、反対に、学生時代に友人と遊び呆けていて成績もイマイチだった人は、会話も上手で共感能力も高いので、ロールプレイが上手だったりするということです。

次に、エンカウンター(グループカウンセリング)を説明します。
小集団のグループを作ります。見ず知らずの他人で、お互いに利益が生じない関係が好ましいです。まず、地位や年齢や役割を取り払います。その中で、本音で話し合うことによって、自分の心の中が、他人の言動によって、どのように揺れ動くのか観察するのです。体験してみるとよくわかるのですが、自分自身に対して様々な発見があるようです。 エンカウンターには、様々なやり方があります。課題があらかじめ与えらている場合と、何にも与えらていない場合…。日帰りで行う場合と泊り込みで行う場合…。一歩間違うと性格改造セミナー(性格改造セミナーがいけないという意味ではありません。カウンセリングの勉強に来たのに、全然違う目的に向かって走ってしまっては、それは変だということが言いたいのです)のような雰囲気になってしまいます。くれぐれも、正しい指導者・正しい機関のもとでやられることをお勧めします。

最後に、勉強期間ですが、「カウンセリングの理論を学ぶ」と合わせて、大体2,000時間(毎日2時間ほど勉強して3年ほど…)ぐらいではないかと思います。この2,000時間というのは、全ての目安になるそうです。例えば、スキーを人に、お金を取って教えられるようになるまでには、2,000時間ほど練習しなければならないそうですし、同じく 、将棋を人にお金を取って教えられるようになるまでには、最低でもやはり2,000時間ほど時間が必要になってくるということです。お茶にしてもお花にしても、なるほどなあ…と思える数字ではないでしょうか。

理論を学び技術を磨き、技術を学び理論を磨き、その間、教育分析を受ける、ということの繰り返しが、カウンセリングの勉強です。「別にプロを目指しているわけではない」と言う方も、勉強すれば、学んだ分だけ確実にカウンセリングの技能が向上します。ぜひカウンセリングを学んで下さい。きっと、「こんな世界があったんだ」と感動すると思います。20~30時間の講習でも受ければ、ちょっと聞き上手な人には決して負けない実力を身につけているのではないでしょうか。

ロールプレイにしてもエンカウンターにしても、「どこでやっているんだ」というようなことを聞かれることがありますが、「ご自分で勉強してお探しして下さい。」と言っておきたいと思います。私としては、特定の団体をお勧めする気はありませんので…。
でも、こんな言い方をして終わってしまうと、「大変不親切な奴」と思われかねないので、いくつかヒントをお教えします。あまりにも高い授業料・入学金を請求するところは避けましょう。「この授業を受けたら、すぐにでもカウンセラーとして活躍できる!」という謳い文句のところも避けましょう。入った瞬間に、どうも馴染めない・気持ち悪い・違和感を感じるというところであれば、早々に引き上げましょう。(でもこれは、お金を払っちゃった後ではまずいですね。体験入学が何かあればいいですけど。)

ご自分で研究して探して下さい。それもカウンセリングの勉強のうちのひとつです。グーグルのカウンセリングで検索したら、いくつかその筋の教育機関が載っていますし、私も年に数回、技術を学ぶ研修会を開催しています。

公認心理師 竹内成彦

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