これを読む前に、カウンセリング学校にお金を支払ってはいけません。
カウンセラーの資格取得を目指していらっしゃる方へ。
あなたは、なぜ「カウンセラーの資格を取得しよう」と思われたのでしょうか。 もしかすると、「カウンセラーの資格さえ取得すれば、カウンセラーとしての活躍の場が開けるに違いない」と、夢を描いていらっしゃるのではありませんか?
もし、そう思っていらっしゃるとしたら、それは残念ながら、大きな誤解です。カウンセラーの資格を取得しても、実際にカウンセリングをする機会を得られる方は、ごくわずかです。プロの開業カウンセラーとして28年やってきた私が、自信を持ってお伝えします。
カウンセラー資格は、100を超える
あなたは、今の日本に、「カウンセラー」と名のつく資格が、いったいいくつあるかご存知でしょうか。有名無名を合わせると、優に100を超えるのですよ。
そのカウンセラー資格の中でも、臨床心理士という資格は、群を抜いて知名度も信用度も高く、取得の難易度も、かかる費用や時間も、他の民間資格とは比べものになりません。 (意識してのことか、そうでないのかはわかりませんが、いかにも臨床心理士と間違えそうな名称の資格(臨床心理カウンセラー等)を付与しているカウンセリングスクールも見受けられます。そのたびに、少し複雑な気持ちになります。
公認心理師という国家資格が誕生してから
2018年、日本で初めての、心理職の国家資格である公認心理師が誕生しました。私自身も、この公認心理師を取得しております。
国家資格ができたことは、心理職全体にとって、とても意義のあることだったと思います。それでも、公認心理師の資格を取得したからといって、そのまま自動的に、カウンセラーとして食べていけるようになるわけではない、というのが正直なところです。公認心理師の資格を持ちながら、実際に臨床の現場で開業し、生計を立てられている方は、決して多くはありません。多くの方が、病院やスクール、企業などに勤務先を得て、その中で心理職としての役割を果たしていらっしゃいます。開業して、ご自身の力でクライアントを見つけ、カウンセリング料だけで生計を立てていくというのは、資格の有無とはまた別の、大変な道のりなのです。
念のためにお伝えしますと、カウンセリングそのものは、医療行為ではありませんので、資格がなくても行うことができます。資格の有無は、クライアントから信頼していただきやすくなるかどうか、という点に関わってくるものだと考えていただくのがよいかと思います。
「カウンセラーが足りない」という言葉について
世の中には、「カウンセラーが足りていない」と謳って、生徒を集めることに力を注いでいるカウンセリングスクールがたくさんあります。私の実感としては、これは事実とは違います。カウンセラーの数そのものは、足りていないどころか、むしろ多いくらいです。
正確に言うならば、「優秀なカウンセラーは不足しているけれど、実力の伴わないカウンセラーは、決して不足していない」というのが、実情に近いと思います。
そうしたスクールの校長先生や講師陣の中には、臨床(実際のカウンセリング)だけでは生計を立てられず、スクールを開いていらっしゃる方も少なくありません。クライアントを見つけるよりも、生徒を集めるほうが、事業としては成り立たせやすい。そういう構造が、この業界にはあるのです。
誤解しないでいただきたいこと
私は、この文章を読んでくださっているあなたに、「カウンセラー資格の取得を目指すな」と申し上げたいわけではありません。カウンセリングを学ばれることは、心からお勧めしますし、資格取得をひとつの目標にすることは、学びの励みにも、意欲の向上にもつながりますので、決して反対しているわけではないのです。
私がお伝えしたいのは、「このスクールに入りさえすれば」「この資格さえ取得すれば」、それだけでカウンセラーとして活躍できる、という誤解を持ってしまい、後になって「こんなはずではなかった…」と悔しい思いをされることのないよう、あらかじめ知っておいていただきたい、ということなのです。
なぜ、そうした誤解が生まれやすいのか
なぜ、カウンセリングスクールは、こうした誤解を招きやすい表現を、大きな声で伝えるのでしょうか。
理由は、シンプルです。そのほうが、生徒を集めやすく、多くの授業料を得やすいからです。「卒業後のアフターフォローもしっかりします」と謳うスクールを見かけることもありますが、実際にそこまで丁寧にフォローしてくださるスクールは、多くはありません。スクールの関係者ご自身が、十分な臨床経験をお持ちでない場合も少なくないので、それも無理のないことなのかもしれません。
ある出来事
以前、こんなことがありました。カウンセラーの資格を取り、カウンセリングルームを開いたものの、なかなかお客様が来なくて、私のところに、「どうしたらいいでしょうか?」と経営相談にいらした方がいました。私は、その方に、自分の知る限りのことを、できる限り丁寧にお伝えしました。
その後どうされたかなと思っていたところ、その方は、カウンセリングスクールを開いてらっしゃいました。そのプロフィールには、「臨床経験〇十年、臨床回数〇千回」と、大きく書かれていました。心底、驚きました。
世の中には、有名無名のカウンセリングスクールが何百もありますが、そのほとんどは、ここ数年で新しくできたものです。(もっとも、生徒募集の広告には、そのあたりの事情は書かれていません)昭和の時代から続くカウンセリングスクールは、ごくわずかしかありません。クライアントを集めるよりも、生徒を集めるほうが、事業としては簡単なのです。ですから、多くの方が、臨床家としての道を歩む努力よりも、スクールの先生になる道を選んでいかれるのだと思います。
もっと知りたい方へ
業界のお話は、まだまだございますが、これ以上ここに書くと、「営業妨害だ」とカウンセリングスクールから叱られてしまいそうです。(実際、これまでにも、そう言われたことがございます)ですので、このあたりで筆を置きたいと思います。
もっと詳しくお話を聞きたい方は、どうぞ一度、私のカウンセリングルームを訪ねてきてください。良いカウンセリングスクールの選び方、本当の実力がつくカウンセリングの学び方、カウンセラーとして生計を立てていくための経営のノウハウなど、出し惜しみせず、知っていることをすべてお伝えしたいと思います。
遠方にお住まいで、直接お越しいただくのが難しい方には、「開業カウンセラーの現実」「カウンセリング事業の経営ノウハウ教えます」という冊子をお読みいただくことをお勧めしています。良いカウンセリングスクールの選び方、真の実力がつく学び方、経営ノウハウに加えて、読者の方からいただいたご質問にお答えしたQ&A集も収めており、知りたいことのほとんどが、この一冊に詰まっているかと思います。
どうぞ、あなたの大切な時間とお金と労力を、無駄にしないでください。臨床経験の少ないカウンセラーから学び、実際には役に立たない資格を取得してしまう…ことのないよう、心からお祈りしております。
私について、少しだけ
私は、日本では数少ない、臨床を生業(なりわい)とする、プロの開業カウンセラーです。生意気なことを申し上げるようで恐縮ですが、私は、クライアントからいただくカウンセリング料の収入によって、家族4人の生計を立てていました。正直なところ、私のような者は、日本には数えるほどしかいません。「臨床経験が豊富だ」とおっしゃるカウンセラーは、世の中にたくさんいらっしゃいますが、本当に豊富な臨床経験をお持ちの方は、多くはないというのが、私の実感です。
商売が下手だと言われることは覚悟のうえで、あえて申し上げます(そう言われても構いません。私は、一介の心理臨床家ですから)。「開業カウンセラーの現実」「カウンセリング事業の経営ノウハウ教えます」には、真実を書いております。カウンセラーを目指すあなたにとって、きっと有意義な情報になるはずです。それでも、これをお読みいただいたからといって、あなたがカウンセラーとして必ず成功する、とお約束することはできません。
同じように、私のカウンセリングを受けていただいたからといって、あなたがカウンセラーに近づくとも限りません(むしろ、業界の実情を知って、少し気持ちが縮こまってしまう可能性もあります)。そのことは、最初にハッキリとお伝えしておきたいと思います。あなたが、カウンセラーとして活躍できるかどうかは、私の話を聞いていただいた後、私の書いた文章を読んでいただいた後、あなたご自身が、どれだけ努力を重ねられるかにかかっています。
おわりに
厳しいことをたくさん書いてしまいましたが、これは、これからカウンセラーを目指されるあなたに、遠回りをしてほしくないという、私なりの願いから書いたものです。
もし、カウンセラーを目指すかどうかにかかわらず、今、心の中に整理しきれない思いを抱えていらっしゃるなら、あなた自身がカウンセリングを受けてみるという経験も、とても価値のあるものだと思います。カウンセリングを受けたという経験は、これからあなたがカウンセラーになるかどうかとは関係なく、きっと、あなたにとってかけがえのない財産になるはずです。どうぞ、お気軽にお越しください。
カウンセリングとは
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