カウンセリング4つの効果
カウンセリングには、4つの効果があるといわれています。
① 話を聞いてもらって、スッキリする。
② 共感してもらうことによって、孤独感から救われる。
③ 話すことによって、気付き(洞察)を得る。
④ カウンセラーから有益なアドバイスをもらう。
ご説明します。
①の「スッキリする」ですが、話をするのが苦手な人はいますが、基本的に話をする人が嫌いな人はいません。(そりゃあ、中にはいますよ。でも、そういう人は、誤解されたり馬鹿にされたりする恐れがあるから話すのが嫌いなだけであって、本当は、やはり嫌いではないのです。)
次に、話してスッキリするためには、聴いてもらっているという実感を、クライアントが得られなければなりません。面談カウンセリングでは、 全身全霊で話を聞くカウンセラーの姿が生で見えるので、 その実感を得られやすいですが、 電話やメールでは難しいです。
②の「共感してもらうことによって、孤独感から救われる」は、 理解されているという実感をクライアントが得られなければなりません。でなければ、全然救われないどころか、かえって孤独感が増します。 面談カウンセリングでは、カウンセラーが理解しているということを、クライアントは、カウンセラーの表情や身振り、息遣いや姿勢で確認できますが、電話や メールでは難しいです。
③の「気付きを得る」は、クライエント自らが、自分でヒントを見つけるという意味です。もしも、クライエントが何も洞察を起こす能力がないと仮定したなら、カウンセリングの効果は、著しく落ちてしまうでしょう。そう、カウンセラーは、クライエントの内在力を信じているのです。
④の「カウンセラーからアドバイスをもらう」。やっと、ここで出てきました。 この④は、カウンセリングの効果のほんの一部でしかありません。 そしてカウンセラーは、当たり前のことを言うだけです。 どこかの本に書いてあるようなことを、当たり前に言うだけです。 ただその言葉に、「専門性があるかないか」「秘密を守れるかどうか」が、 カウンセラーのカウンセラーたる所以です。
クライアントは、カウンセラーとの会話の中で、「目から鱗が落ちました」とか「さすが専門家の方の言うことは違いますね」と言うことがありますが、それは、①から③がしっかり行われ、クライアントが「この先生は、私のことを本当によく理解して下さっている」という信頼と実感を持っているからこそ感じることであって、もしも、①から③を省き、いきなり④から始めたら、クライアントは、「こいつ、何にもわかっちゃいないな」と思うと思います。
また、④は③を凌ぐものでは決してありません。クライエントの洞察力の前では、カウンセラーの言葉など、ないに等しいものです。
心の金曜日